訪問美容で気をつけるべきトラブルとは?
こんにちは訪問美容チームHomon salon nie.(ニーエ)です。
美容師の皆様は所属先のヘアサロンでお仕事をしていて何らかのトラブルが起きてしまったことはありますでしょうか。美容師をしていれば実際起きてしまったことも含めて想像できているトラブルも、訪問美容の現場ではその想像の遥か上を超える出来事や予期せぬトラブルが起こります。
今回は起こりうる可能性の高い代表的な事例をご紹介していきます。想像してみることのきっかけになれば幸いです。
訪問美容とは、についてはこちらからご覧になれます。
【サロンの外では想定外のことが起こりやすい】
訪問美容の現在に行くと、ヘアサロンは様々な設備が揃っているし安全も確保されているんだなと改めて気付かされます。電気コンセントの一つとっても、数の少なさや位置の遠さ、アンペアの問題などたくさん挙げられます。
実際私も持って行った延長コードの長さが足りず、やむを得ずお借りしたことがあります。その節はありがとうございました…
どんなところがサロンと違うのかをまず比較し、その箇所ではどんなトラブルが起こりうるか考えておくことが大切になります。
【よくあるトラブルの事例】
考えはじめると数限りないトラブルの数々ですが、よく起こりうる可能性の高いトラブルを挙げていきたいと思います。もちろんそんなに頻繁に起こってはいけないことばかりですが、知っておけば心に余裕が生まれますし素早く対処することができるでしょう。
○ご利用者様が嫌がって施術できない
サロンにいらっしゃるお客様はほとんどの方がご自身の意思でご来店下さいますが、訪問美容を利用してくださるお客様はご家族様が予約してくれる場合が多くあります。
事前に日時を伝えてくれていたり当日の朝にも確認して下さっていても、どうしても気分が乗らなかったり機嫌が悪かったりする時もあります。私は頼んでないとおっしゃられるケースもありました。
特に認知症の症状が出てきている方に多くお見受けしますが、これは施設や在宅どらちでも大いに可能性があります。
少し間をおいたり世間話をしたりしているうちに気が変わってくれたり、施設の場合は午前から午後に変更してもらっているうちに心変わりしてくれたりします。予約が詰まっているからと焦らずに対応していきましょう。
○ご本人・ご家庭・職員さんの希望の違い
ヘアサロンでもお子様の髪をどのぐらい切るかで親子の意見の相違があった経験をした方もいるのではないでしょうか。
訪問の現場ではそこに職員さんのご意見も入ってくる場合もあります。例えばご本人は長めがいいとおっしゃり、職員さんは洗ったり乾かしたりのことを考えて短くしてほしい、ご家族様はこの写真の様な母にして下さいとご希望される、など。
ここで難しいのが、どれも正解なところです。この場合どれかを採用するか折衷案をだすか、いずれにせよ全員が納得していることが大切です。三者が納得して笑顔で終えられることこそが、いい訪問だったと言えるのだと思います。
○事故や怪我によるトラブル
事故や怪我は最もあってはならないトラブルです。過去には車への移動中に車椅子ごと落下し、乗っていた方が亡くなしまうといういたたまれない事故の事例もあります。他にもコードや段差に引っかかって転んでしまうことや、車椅子の折りたたみ時に皮膚や衣服を挟んでしまったりすることもありますが、挙げていけば切りがないくらい隣り合わせとも言えます。
しかし大半の事は事前の確認不足や無知がゆえに起こっていますので、しっかりイメージをし、対策を考える時間を作ることが未然に防ぐ事に繋がります。
○お金のトラブル
施設様に伺って多くの方を担当するような場合は施設の方と事前に打ち合わせをし後日まとめて入金といった流れが多いですが、個人様とのやり取りの場合は注意が必要です。
ご本人から頂くのか、ご家族様から頂くのかをしっかり事前に確認し、支払い方法やお支払い頂くタイミングもお伝えしておきましょう。
ご本人が認知症にはいっているかどうかも重要になりますので、ご家族様やケアマネージャーさんともお話ししておきたいところです。
お金に関しては一度のトラブルが信用関わってにきますので、何度確認してもいいくらい入念に準備をしておきましょう。
【トラブルの対処法】
上記であげたものは一例に過ぎませんが、対処方は実はシンプルだったりします。複雑になる前の段階で気がつくことと対応することが重要になります。どのトラブルにもいえる対処方を以下でご紹介します。
○落ち着いた声かけ、丁寧な説明
まず冷静でいる事です。初めての訪問先だとそれだけで少し緊張したり勝手が違って慌ててしまうものですので、まず時間に余裕を持ちましょう。そうすると心に余裕が生まれ、落ち着いた声かけができたり説明を丁寧にする時間も作れます。ご利用者様の拒否があった場合も焦らず対処できるはずです。
声かけや説明は家族や友人に協力してもらって自宅で練習も可能だと思うので、やれることはやっておくと落ち着けるのではないでしょうか。
○ご家族様や職員の方の協力
在宅の場合はご家族様やケアマネージャーさんがいらっしゃると思うので、大いに協力してもらいましょう。自分だけでやろうとしてトラブルを起こしてしまっては本末転倒ですし、その方が誠意的だなと私は思います。
施設様でも違和感があれば職員の方にすぐに声かけをします。忙しそうでもタイミングを見て協力をお願いして下さい。特に移動や移乗は、介護の資格や経験のない美容師さんなら特に手伝って頂くべきことだと思います。
【まとめ】
以上トラブルと対処方に触れて参りましたがいかがでしたでしょうか。何度も申しますがトラブルはこれだけに在らず、本当に多種多様に存在するのがトラブルです。
実際事故にはならなかったけど危なかったというような「ヒヤリハット」も起きているはずなので、振り返りやスタッフ同士の共有も大切なこととなってきます。
情報共有はサロンでも大事な事ですが、人命にも直結する可能性がなきにしもあらずなのが訪問美容だと深く認識し、より濃厚な情報共有や想像してのロールプレイングはいくらしてもいいのです。
事故ゼロ、トラブルゼロを目指して全員が笑顔になれる訪問美容をしていって頂きたいと思います。
今回も長い時間ご拝読ありがとうございました。また次のブログでお会いできたらと思います。
〈訪問美容の記事はこちらからもご覧になれます〉
《訪問美容 Homon salon nie.》
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